自転車で速く走るために、枕を見直す。
少し意外な話ですが、これは「マージナルゲイン」という考え方を伝えるエピソードのひとつです。
もっと速く、もっとよく。そのためにできることは、目立つ場所にだけあるとは限りません。毎日の仕事で見過ごしている手間や、いつの間にか慣れてしまった使いにくさ。その中にも、次の前進につながるヒントがあります。
私たちの社名でもある「マージナルゲイン」。その意味と、私たちが仕事を通じて実現したいことをご紹介します。
マージナルゲインの意味
マージナルゲイン(Marginal Gain)は、小さな改善や、わずかな向上を指す言葉です。
一つひとつの変化は小さくても、さまざまな部分で改善を積み重ねることで、全体として大きな違いを生み出していく。この考え方は、複数形の「Marginal Gains」や、「小さな改善の集積」を意味する「Aggregation of Marginal Gains」という表現でも知られています。
たとえば、毎日繰り返す作業が少し短くなる。入力を間違えにくくなる。必要な情報が、すぐに見つかるようになる。
一度だけなら、わずかな違いかもしれません。しかし、その仕事を毎日行う人がいて、同じ仕組みを使う仲間がいるなら、改善の価値は広がっていきます。
速く走るために、走っていない時間も見直した
この考え方を広く知らしめた人物の一人が、英国の自転車競技を率いたデイブ・ブレイルスフォードです。
彼のアプローチは、競技に関わるさまざまな要素を分解し、それぞれに小さな改善の余地を探すというものでした。
見直したのは、トレーニングや自転車の性能だけではありません。遠征先でもよく眠れるように枕を工夫することや、病気を防ぐために手洗いの方法を見直すことも、その対象でした。
ペダルを踏んでいない時間にも、よい走りを支える条件がある。そう考えると、改善できる場所はぐっと広がります。
もちろん、優れた競技成績を枕や手洗いだけで説明することはできません。選手の能力や練習、チームを支える体制があってこその取り組みです。
それでも、このエピソードには仕事にも通じる視点があります。
成果を変えたいときは、成果を生み出すまでの過程にも目を向ける。
私たちは、そこにマージナルゲインの大切な意味があると考えています。
会社にも、慣れてしまった「少し不便」がある
同じ情報を、別の画面にもう一度入力する。
毎週、いくつものファイルを開いて数字を集める。
使い方がわからず、いつも同じ人に確認する。
お客様が申し込みの途中で迷い、そのまま離れてしまう。
一つひとつは、仕事が止まるほどの問題ではないかもしれません。だからこそ、「いつものこと」として残り続けてしまいます。
たとえば、1日5分の作業を10人が月20日行っているなら、合計は月に約16.7時間です。その作業が不要になれば、ほかの仕事に使える時間が生まれます。
これは仮の計算ですが、小さな手間を見直す価値を考える手がかりになります。改善の効果は、時間だけでもありません。確認の負担が軽くなること、ミスへの不安が減ること、お客様が迷わず使えることにも価値があります。
あなたの会社にも、「もう少しよくできそう」と感じながら、そのままになっていることはないでしょうか。
大切なのは、何をよくしたいのか
小さな改善を重ねるといっても、目につくところを片端から変えればよいわけではありません。
入力を速くする前に、その入力自体が必要かもしれない。
機能を増やすよりも、迷わず使える画面にするほうが役立つかもしれない。
AIを導入するより、情報の持ち方を整えることが先かもしれない。
まず考えたいのは、誰の、どんな困りごとを解決するのか。そして、何が変われば「よくなった」と言えるのかです。
大きな仕組みの見直しが必要な場面もあります。その場合も、目的を明確にし、確かめられる単位で進めることはできます。
小さく始め、使われ方を見て、次の改善につなげる。私たちは、その積み重ねを大切にしたいと考えています。
技術とアイデアで、「少しよくなる」を形にする
マージナルゲイン株式会社は、スマートフォンアプリやシステム、AIを活用した開発に取り組んでいます。
たとえば、自社サービスの「10分名刺」は、スマートフォンで名刺を作り、コンビニで印刷できるアプリです。「名刺が必要なのに、手元にない」という場面に、身近な道具で応えます。
写真の水平補正ツール「Suihei」は、写真を一括で自動補正し、手動での調整も支援します。繰り返し行う補正作業を、より進めやすくするための道具です。
困っている場面を具体的に捉え、技術で使える形にする。その視点を、お客様の業務やサービスの開発にも生かしたいと考えています。
目指すのは、使う人が「前より楽になった」「これなら迷わない」「やりたいことに時間を使える」と感じられる変化です。
世の中を技術とアイデアでちょっと幸せにしたい。
その「ちょっと」を、一つずつ形にしていくことが、私たちの目指すマージナルゲインです。
あなたの会社の「ここをよくしたい」を聞かせてください
毎日繰り返している作業を減らしたい。
いまあるアプリやシステムを、もっと使いやすくしたい。
新しいサービスのアイデアを、小さく試してみたい。
AIを使えるかも含めて、改善方法を相談したい。
つくるものが、まだ明確に決まっていなくても構いません。
「誰が、どんな場面で困っているのか」
「いまは、どのように対応しているのか」
「どうなれば、仕事やサービスがよくなるのか」
まずは、そのお話を聞かせてください。
あなたの会社の次の一歩を、技術とアイデアで一緒に考えます。
